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点字こうめい No.91

<特集2>

安定した就労を支える上で非常に重要
日本視覚障害ヘルスキーパー協会


ヘルスキーパーの役割や課題について、日本視覚障害ヘルスキーパー協会に話を聞きました。

Q、ヘルスキーパーの果たす役割とは
A、まず従業員の健康維持と業務効率の向上に貢献できるということです。肩こりや腰痛など業務中に感じる不調をすぐに取り除くことでパフォーマンスを改善し、不調の慢性化を防ぎます。定期的な施術により、そもそも不調の発生を未然に防ぐことも可能です。
 そして、視覚障がい者の就労の場ともなっていることです。マッサージやはり、きゅうの施術者は視覚障がい者の重要な職種である一方、治療院の経営難や移動手段の困難さから、ヘルスキーパーとしての就職を希望する方が増えています。ヘルスキーパー業務は、視覚障がい者の安定した就労を支える上で非常に重要です。


Q、ヘルスキーパーを取り巻く課題について
A、ヘルスキーパーを雇用する企業の中には、「障がい者雇用」という認識にとどまっているところも多く、マッサージやはり、きゅうへの理解や評価が不足している場合も珍しくありません。そのため、ヘルスキーパーのモチベーションが上がらず、技術や接客面の向上意欲に欠ける人もいます。
 待遇面でも契約社員止まりが多く、キャリア形成に満足していない人も多いのが現状です。さらに、視覚障がい者が働く上で不可欠な音声ソフトなどの支援機器が十分に配備されていない職場や、合理的配慮が不十分な職場も存在します。「ヘルスキーパー」という名称がありながら、企業によって業務内容や位置付けが一定していないところも多く、医療的なケアからリラクゼーションまで幅広すぎるため、職場適応が難しいという問題もあります。その結果、ヘルスキーパー業務の目的や理念が曖昧になり、視覚障がい者の雇用が目的化したり、設備やサポートがおざなりになったりするケースも見受けられます。
 ヘルスキーパーが活躍するためには、企業内で施術を受ける利用者を増やす工夫や、管理職の方々が当事者意識を持って施術室を利用し、多くの社員が施術を受けられる環境を継続して作ること、人事担当者が代わっても、常に継続的な理念と思いを持って施術室を運営することなどが重要になります。また、視覚障がい者の視力を補うための設備やサポートは最大限に行いつつ、それ以外は他の社員と同等の扱いをすることも求められます。当事者が合理的配慮を求めて気軽に相談できる窓口を設置し、当事者と会社側が十分に話し合える環境を整備することが不可欠です。


Q、ヘルスキーパーが活躍するために、必要な行政の支援は?
A、企業への指導や支援のほか、民間企業の模範となるよう、国や自治体の施設へ積極的にヘルスキーパーを導入することです。また、現在働いている障がい者の相談窓口を、公共職業安定所ではなく労働基準監督署に設けてほしいと考えています。そして、ヘルスキーパー業務を「健康経営」のプログラムに組み込んでいただきたい。