<巻頭メッセージ>
創刊40年に寄せて/読者に有益な情報 これからも
公明党代表 山口那津男
公明党が刊行する「点字こうめい」が、今号で創刊40年を迎えました。これまで支えてくださった読者をはじめ、関係者の皆さまに心より御礼申し上げます。
かつて視覚障がいのある方々と一緒に、サクランボ狩りへ行ったことがあります。農園側の配慮で実がある枝まで手を引いてくれて、共に楽しい時間を過ごすことができました。口々に「生まれて初めて自分で実を取って、その場で食べる経験をしました」と喜んでいる光景を目にして、視覚障がいのある方にとって「触れる」という行為は、社会との重要な接点であると再認識した思い出があります。
今、新型コロナウイルス感染防止のため、人との間隔を取る生活が推奨され、視覚障がいのある方々にとっては、これまで以上に日々の暮らしに不自由を感じる場面が多いと推察します。コロナ禍にあって、公明党に「特別定額給付金の通知書類に音声コードを付けてほしい」との要望があり、多くの自治体が導入しました。また、家賃支援給付金についても、当初は誓約書には自筆のサインが必要でしたが、公明党の推進で代筆が認められるようになりました。コロナ禍の克服に向けて、誰一人取り残さない――。公明党はこの決意で今後も働き続けます。
結党以来、「大衆福祉」の推進役を担ってきた公明党が、点字による出版物を刊行し続けてきたことは大きな意義があります。今後も「点字こうめい」は、読者の皆さまへ有益な情報を伝える媒体としての役割を果たしてまいります。