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点字こうめい No.77

<特集2>インタビュー
岸田ひろ実・日本ユニバーサルマナー協会理事に聞く

心のバリアフリー、大きなうねりに

――ユニバ―サルマナー検定を始めた背景は。

岸田
 障がいの有無<うむ>などに関係なく、誰もが暮らしやすい共生<きょうせい>社会の実現をめざす「ユニバーサルデザイン化」が進められていますが、それでも設備や環境面において、簡単には取り除くことができない障がいもあります。しかし、そうした障がいの中には、障がい者や高齢者らとの向き合い方を変えることで取り除くことができるものもあります。「ハードは変えられなくても、ハートは変えられる」との考えを広めていくため、検定事業を開始しました。

――講義では障がい者が講師を務めています。

岸田
 障がい者や高齢者のサポート方法を学ぶ場所は他<ほか>にもありますが、ユニバーサルマナー検定は障がい当事者が講師を務めているところが一つの特徴です。障がい者と接する機会が少ない人もいる中で、障がいのある講師が「どのような場面で困るのか」「どう声を掛けてもらいたいか」など、生<なま>の声を伝えることは重要だと感じています。ただ、講義では当事者の主張になりすぎないよう、健常者<けんじょうしゃ>側の視点も考えて伝えるよう心掛けています。

――日本のバリアフリー政策で感じている課題は。

岸田
 日本はバリアフリーに関する法律や条例が数多く整備され、ハード面で見ればバリアフリー先進国だと言えます。また、ソフト面においても障がい者への差別や偏見<へんけん>をなくす「心のバリアフリー」が進められています。ただ、日本人の謙虚<けんきょ>さや遠慮<えんりょ>しがちな国民性が壁となって、対応が追いついていない現状もあります。こうした課題をユニバーサルマナーの取り組みを広めることでカバーしていきたいと考えています。

 一方で、2020年の東京五輪・パラリンピック以降、バリアフリーへの取り組みや関心が停滞する可能性があります。それまでに多様な人々に配慮することが当たり前の社会にするとともに、日本の優<すぐ>れたユニバーサルデザインを全国、全世界に広げていく機会にしたいと考えています。

――公明党に期待することは。

岸田
 公明党の皆さんは、障がいのある方への対応や配慮をよく考えてくださっています。そうした思いを持つ議員の皆さんにはぜひ、実際にユニバーサルマナー検定を受けてもらい、心のバリアフリーの取り組みを大きな〝うねり〟に一緒に変えてもらえればと願っています。